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社員インタビュー INTERVIEW

病気になっても皆でカバーしてくれる。復職支援体制のありがたさ

健康診断、産業医面談など日常のケアから、休暇・休職制度など病後の支援体制まで、
安心して働ける会社の制度と仲間のサポートに助けられました。

高橋 さぎり

高橋 さぎり

管理本部 経営企画部 
コーポレートコミュニケーション課 課長
2013年入社

利用した制度 : 休職


会社の健康診断で病気を発見

肺がんサバイバーとして3年半経過しています。病気が発見されたきっかけは2018年の会社の健康診断でした。
BBSecは健康診断の受診率100%(※1)ということで、人事部からの受診勧告が強いのです。仕事もひと段落した時期、毎年花見の時期に予約を取ってもらい、健康診断の後に無料で提供される食事を楽しみにしていました。
ところがその年は、診断の帰り際に医師から話があるので、と呼び出されました。肺に疑わしい影があるので紹介状を渡すのですぐに大病院で検査しなさい、と。「ガンですか」と思わず尋ねました。肺癌で早期に発見されるきっかけとして検診というのはあまり多くない(※2)ので、100%検診受診に力を入れている人事部のおかげだと思っています。

今後の業務と生活の相談

当時はセキュリティサービス本部という部署で、お客様への脆弱性診断レポートをレビューする業務を担当していました。ちょうど組織改編の時期にあたり、社内で最も人数の多い部署の管理職を任されていたこともあり、上司には確定検査が必要となった段階で今後の相談をしました。
業務は毎月末に繁忙期があるにもかかわらず、癌の検査は入院が必要で、診断が確定するまでに何度か休暇を取得する必要があります。検査入院は2泊3日、手術入院は6泊7日が標準とのことでしたので、当初は有給休暇と夏休みを組み合わせることも考えましたが、癌のステージによっては、手術だけでなく、その後も定期的な治療が必要になります。また術後の体力回復を考えるとやはり長期休暇が必要と考えました。その間の業務を考えて、初期の段階から直属の上司である部長と本部長に相談しました。お二人からは、「チームで仕事をするのだから、繁忙期でも気兼ねなく検査・療養してほしい」と言っていただきました。

その後、癌であることが確定した段階で人事に報告しました。その時点ではまだ手術日程は決定していませんでしたが、人事部では報告から間を置かずに面談を設定してくれ、今後利用できる制度とその間の所得補償について資料を用意してくれました。

自分でも健康保険組合のサイトを確認などして調べていたものの、会社がすぐに資料をそろえて準備・支援してくれたのは嬉しかったです。傷病手当金の待期期間と有給休暇利用や復職支援計画をはじめ、メンタルサポート体制や必要な書類についての説明があり、不明点も調べてすぐに回答くれました。

おかげで手術には夏休みを組み合わせることで傷病手当の待期期間中も無給期間がないように計画しました。また、手術直前には「余命宣告をされたら行きたい」と思っていたエジプトのピラミッドを見に行きました。病気休業の前にふざけるな、と言われるのを覚悟していましたが、周囲は驚きこそすれ、快く送り出してくれました。余命宣告はされていなかったですし、忙しい時期だったのですが、わがままを言わせていただいたことも感謝しています。その期間を含め、不在時の業務を代行してくれた当時の部下の皆さんには改めてお礼を申し上げます。

療養期間は時短勤務制度を利用

浦野 舞

元々の性格によるものかと思いますが、皆さんからポジティブすぎる、と言われるような療養生活でした。もちろん癌で弱気になったこともありましたが、会社の産業医面談ではメンタル面のサポートも受けられました。
休業後の復職に関しては主治医の他、産業医の面談で許可が出てからとなります。術後1か月の休暇を経て復職を希望したのですが、人事部が細かい復職計画を作成してくれました。時短制度を利用させてもらい、電車のピーク時間を避けて、10時に出社、15時には退社というスケジュールからはじめ、2か月目には16時まで・・・と体調を見ながら勤務時間を調整するという生活を3か月ほど続けました。
業務に関しては、周囲の協力もありスムーズに復職でき、感謝しています。復職後1か月は体力も落ち、在宅で会議に出ることもありましたし、時短勤務でご迷惑をおかけすることも多く、皆さんに支えられての復職期間でした。現在は在宅勤務制度が整っているので、同じように病気で休職したとしても今よりずっと楽に復職できるのではないかと思います。

制度を利用してよかったこと

休職制度は病気によって利用を余儀なくされたわけですが、その後の時短勤務制度と復職支援制度は自分が仕事を続けていくうえでの支えになりました。命にかかわるような大病後、一気に復職というのはやはり難しいものがあります。

一方で、癌になった方のサポート会の記事を読むと、会社から退職勧告があったり、それを回避するために病気を隠している人がいたりすることに驚きました。前職では別な病気で手術した際に人事評価がガクッと下がったのですが、BBSecでは人事評価に病気は盛り込まれていませんし、復職後の職位と年収も休職前と変わりません。術後の定期健診も有給休暇を利用して欠かすことなく受けています。癌の定期健診は肺癌の場合、術後7年間続きます。こうした通院も気兼ねなく有給休暇を利用できる社風(※3)のおかげかと思っています。

他の方には、制度を利用する機会がないことが一番ですが、万が一にも病気で休職をせざるを得なくなっても心配ないと伝えたいですね。当社には私を含め、がんサバイバーが何人もいます。二人に一人が癌になるといわれている時代、傷病休暇制度やその後のサポート体制を構築している会社には感謝しかありません。


※1 健康診断の実施率は91.9%、受診率は81.5%(労働安全衛生法に基づく定期健康診断/厚生労働省)
※2 肺癌検診で要精密検査となる割合は1.6%(令和2年度地域保健・健康増進事業報告の概況/厚生労働省)
※3 BBSecの有給休暇は年20日付与(有給休暇取得率57.6%、平均有給休暇取得日数は13.4日)